今、私がウェブサイトを見ると「ホテル」「航空券」「海外WiFiレンタル」のバナーが至る所に表示される。海外旅行の準備をしている時に、見たサイトの履歴にそって広告が配信されているからだろう。このような技術をリタゲ(リターゲティング広告)といい、通常のバナーよりもクリック率は高くなる。ユーザーが関心を持っている分野に対する広告を配信するのだから、当然といえば当然の話である。

問題は、私は既に海外旅行を終えて帰ってきていることだ。

リタゲの問題はユーザーが既に購買を終えているかわからないため、サイト履歴をもとに情報を出し続けることだ。さらに、問題はユーザーはすでに購買を終えているのに、その広告をクリックすることだ。

ユーザーは自分が買った商品の価格変動が気になるものだ。

「自分は安く買えたのか、高いときに買ってしまったのか」

そして、広告バナーをクリックし今の価格を確認する。

今朝、日経新聞に日本にもグーグル決済(アンドロイドペイ)が上陸するという記事が掲載されていた。スマホを使って、コンビニなどで買い物ができるという機能で、日本ではおサイフケータイとして既に普及している機能である。

グーグル決済、秋にも上陸 スマホ支払い

ただ、日本のおサイフケータイはフェリカという基盤を利用しており日本でしか利用できないため、世界中で利用できる(ようになると期待されている)グーグルペイやアップルペイにも勝機はあるということのようだ。

この記事の中に「アンドロイドペイはカード会社から決済手数料を取らない。グーグルは利用者の消費行動に関するデータを収集・分析。一人一人に提供する情報や広告の精度をさらに高めることで、収益の柱である広告事業の拡大を狙う。」という記述がある。

要は、グーグルは購買履歴を広告に使うということのようである。もし、そうであればリタゲの問題であるユーザーが購買済みであるかどうかの情報をグーグルは取得できるようになる。もちろん、決済手段は多岐にわたり現金ではらったり、ウェブで購買することのほうが多いと思われるため限定された範囲の情報にはなるだろうが。

しかし、グーグルが決済に参入する狙いとしては決済手数料ではなく、グーグルがまだ持っていない重要なユーザー情報である購買情報の取得にあるようである。



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