シェアとSEOの関係を調査! いいねもツイートもSEOにはそれほど関係ないかも。今のところ
たくさんシェアされれば検索上位に表示されるのでは?
企業ウェブ担当者にとってFacebookで「いいね!」されたりTwitterで「ツイート」されることがSEOに影響があるのかは非常に気になるところだと思います。
多くのリンクを獲得することでページの評価が高まるPageRankというGoogleの検索アルゴリズムの考えでいけば、多くのシェアを獲得したページも同様に高い評価を得るのではないかと考えるのは自然だと思いますし、FacebookのシェアやTwitterのツイート内のURLも外部リンクの一種と考えられます。
そうしたことから、ソーシャルメディアでたくさんシェアされればSEOにも良い影響、つまり検索上位に表示されるのではと期待している企業ウェブ担当者は少なくないのではないでしょうか。
そこで、Facebookのシェア(いいね、シェア、コメント)、Twitterのツイート、はてブのシェア数と検索順位の相関係数をデータで調査することにしました。
残念ながらシェアは検索結果にはそれほど関係なさそう
結論から言いますと調査の結果、Facebookのいいね!やシェア、Twitterのツイート数は検索結果とそれほど関係はなさそうです。
調査は15キーワードでGoogle検索の上位20ページ(合計300ページ)がどれくらいFacebook、Twitter、はてブで共有されているかを調査し、検索順位とシェア数の相関係数を計算しました。調査日(データ収集日)は2013年2月2日です。
なお、1,000を超えるシェアは外れ値として除外(補正)しています。(今回の調査データの中央値は23、平均は600。外れ値を除いた後は中央値21、平均112)
その結果は以下の通りになります。(補正前は、なんとプラスとなっているためものすごくわずかですが、シェアされるほど検索順位は下がるというデータになっています)
相関タイプ | 相関係数(補正後) | 相関係数(補正前) |
---|---|---|
検索順位とシェア数(はてブ、Twitter、Facebook合計)の相関係数 | -0.106 | 0.023 |
検索順位とはてブ数の相関係数 | -0.085 | -0.037 |
検索順位とツイート数の相関係数 | -0.079 | 0.021 |
検索順位とFacebookの相関係数 | -0.073 | 0.033 |
相関係数とは2つの数字がどれくらい関係しているかを示す指標で、1(もしくは-1)が最も「2つの数字が関係ある」ことを表し、0が最も関係ないことを表します。
もし、検索順位とシェアに相関関係がある(シェアされればされるほど検索順位があがる)のであれば、検索順位が少ない(上位)のほどシェア数が多いということになりますので、相関係数は-1に近い数字になります。
わかりやすいようにサンプルを使いますと、以下の分布図のように右肩下がりになっていれば、「シェアを獲得すれば検索順位はあがる」というデータになります。このサンプルの相関係数は-0.98です。
*横軸が検索順位、縦軸はシェア数になります

相関係数分布図サンプル
ただ、今回の結果は-0.106と0(ゼロ)に近く検索順位とシェア数の間に強い相関関係はないということを表しています。サンプルの分布図と以下の実際の調査結果データの分布図との違いは一目瞭然だと思います。

検索順位とシェア数の分布図
シェアがとても大事なことには変わりありません
注意していただきたいのは、今回のデータは検索順位とシェアに強い相関関係がないということを表しただけで、シェアを獲得するのは非常に重要なことは間違いないという点です。
シェアされるということは、シェアしてくれたユーザーのソーシャルグラフを通じて多くのユーザーに伝達されるということを意味していますし、なによりコンテンツが愛されたという証でもあります。
ページはアクセスされることも大事ですが、愛されることもとても大事です。アクセスしていただいたユーザーに如何にアクションをとってもらうかが本当の目的であり、愛されるということはアクションにも繋がっていくことでしょうから。
また、時間をおいて調査します
正直、調査前には私はもっと順位とシェアに相関関係があると思っていました。というのは逆説的ですが検索上位に表示されるということは、必然的にアクセス数が多くなり、多くの人が閲覧するためシェアされる回数も比例して多くなると思っていたからです。
つまり、「シェアされるから検索順位が上がることはないかも知れないけど」、「検索順位が上位だからシェアされる回数は増える」と想定していました。
今回の調査はデータ量的にも充分だったのかという反省もあります。検索アルゴリズムも変化するでしょうから、次回はもっと多くのキーワード、ページ数を対象に再度、調査を実施したいと思います。
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