Facebookの魅力は世界8億人のユーザー

Facebookの最大の魅力は世界中に8億人を超えるユーザーを抱える世界共通ソーシャル・プラットフォームであることです。Facebookによって、これまで以上に世界中の人々に情報を発信し、コミュニケーションをとることが容易になりました。

非公式データではありますが、ユーザー数が1,000万人を超えている国が20カ国もあり、北南米、ヨーロッパ、アジアと世界中で普及していることがわかります。(日本も先日、月刊ログインユーザー数が1,000万人を超えたことが発表されました

(2012年3月時点での過去3ヶ月の国別Facebookユーザー数)

Facebook国別ユーザー

Facebookで日本から世界に飛び出しましょう

拡大するFacebook人口の一方で、日本の人口はこれから急激に減少し世界でも類を見ない高齢社会へと突入していきます。いや、既に突入しています。

下のグラフは、日本の人口推移で水色が0~14歳(年少)、青色が15~64歳(生産年齢)、紫色が65歳(老年)人口になっています。一目で、日本の人口はこれから減少していき、65歳以上の高齢層の比率が増大していくのが分かると思います。

2010年のベストセラー「デフレの正体」でも書かれている通り、人口(特に生産人口)が減少する国、地域が経済発展することは難しく、これからの日本はますます海外、特にアジアへ進出することが幅広い職種で求められています。

日本の人口推移

日本には自動車、家電以外にも海外で受け入れられる可能性のある優れた商品、サービス、情報が沢山あります。Facebookを利用すれば中小企業だって、直接アジアの市場にアプローチすることができます。もちろん、簡単ではありませんし、広告などの経費を考えれば考えているほど安くもないかも知れません。また、「Facebookでらくらくビジネス拡大」という気は毛頭なく、ユーザー数の拡大にあわせて企業Facebook数も拡大していますから、むしろ非常に厳しいと思っています。さらに、アプローチと言っても、直接販売につながるのようなチャネルとしてのFacebook利用ではなく、市場調査の一環というレベルでしか活用できないかも知れません。

しかし、これまでよりは諸外国、特に日本企業が進出を狙う成長市場であるアジアの消費者にリーチするコストは、随分と下がっているのは確かだと思います。

Facebook上で、約130万人のファンを持つ日本のアパレルメーカ「satisfaction guaranteed」は多くの日本人にとって、それほど認知度の高いブランドではないかも知れません。しかし、戦略的にFacebookを活用することでアジアを中心に多くのファンを獲得し、一気にブランドを築くことに成功しているように見えます。

これから、確実にFacebookの広告コストは上昇し、Facebookを活用する企業・ブランドは増えていきます。Facebookでも先行者優位の原則はあるように思います。興味があれば、出来るだけ早く海外向けFacebookページを開設して損はないと思います。

日本発、海外向けFacebookを参考にしましょう。傾向は、ファッション、観光、アニメ

さて、”海外向けにFacebookページを開設しましょう”と言われても、なにから手をつければわからないかも知れません。そこで、参考になるように日本発の海外向けFacebookページをファン数順でランキング形式で紹介させていただきます。

残念ながら、それほど多くの事例はまだ見つけられていないのですが、今回紹介させていただくFacebookページは、ファッション、観光、アニメ(オタク)系のビジネスが多い傾向にあります。

ファッション系Facebookページ

海外向け日本発のファッション系Facebookページと言えば、真っ先にあたまに浮かぶのは約130万人のファンを持つ「satisfaction guaranteed」です。

satisfactionguranteed

既に、拠点をシンガポールに移し、アジア各国で積極的に展開を行なっており、先日はインドのムンバイでファッションショーを開催。多くのいいねを獲得しています。投稿もタイムラインの機能を効果的に利用することで、特に強調したイベントなどの投稿は大きく(一段組)で表示するなどの工夫をしています。

インドファッションショー

また、既に世界各国に店舗を展開しているユニクロも香港、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、フランス、イギリス、ロシア、アメリカ向けにFacebookページを開設しています。

ユニクロ

観光系Facebookページ

人口減少に伴い世界市場への進出が日本経済の発展に不可欠という話はしましたが、一方、海外から日本への観光客を呼び込むことも非常に重要となっています。例えば、フランスのような観光立国の場合、定住人口6,500万人に対して、観光客は7,400万人(2009年フランス政府観光局)と観光客のほうが定住人口を上回っており、観光収入がGDPの大きな部分を占めています。定住人口、つまり国民は税金も払ってくれますが、社会保障費、教育費など支出もかかります。一方、観光客は極端に言えば消費するだけです。要は、国として見た場合、観光客は経済効率が高いと言えます。さらに、単純な収支だけでなく、観光によって国際交流が進み、相互理解が深まることによる国益という側面もあります。

日本国内Facebookページとして、ファン数、エンゲージメント数ともに上位を争うANAとJALは、海外向けFacebookページでも健闘しています。

ANAはグローバル(英語)ページと、香港向けのFacebookページを開設し、グローバル向けページは約17万人ものファンを獲得しており、エンゲージメント率も高い水準となっています。

ANAグローバルページ

JALは台湾、香港に加えアジアというカテゴリーで海外向けFacebookページを展開。ファン数では最も多い台湾でも約5,300人とANAには及びませんが、こちらも機長の投稿などに290人ものいいねがついていたり、ファンとの交流は盛んに行われています。

JAL台湾

ANA、JALともに面白いのは、機長などの乗務員、地上スタッフなどの社員をメインに持ってくるという投稿のコンセプトは日本向けも海外向けも同じにしているところで、国内外問わず、高い反応を得ているようです。

面白いところでは、外国人向けマンスリーアパートメント「Sakura House」は英語とスペイン語のFacebookページを提供し、それぞれ4万人、2万9,000人ものファンを獲得しています。実態は分かりませんが、結構ビジネスにも貢献しているのではないでしょうか。

アニメ(オタク)系Facebookページ

海外で日本のアニメ、オタクが受け入れられていることは広く知られていますが、Facebookは世界のオタクを結びつけるコミュニケーション・ツールであることが、今回のランキングで証明されました。

今回、海外向けFacebookページを集計する前は、1位はsatisfaction guaranteedだろうと思っていたのですが、集計結果は、なんと東京発オタク文化ページ「Tokyo Otaku Mode」がsatisfaction guaranteedの3倍近いファンを獲得して、堂々の1位となりました。

他にも、AmiAmi Englishが50万人、Hatsune Mikuが46万人と多くのファンを集めて、活発に交流を行なっています。

Tokyo Otaku Mode

ここでご紹介した以外にも海外向けFacebookページを開設し、情報を発信しコミュニケーションをとっている日本企業・ブランド、団体は沢山あります。是非、以下のランキングで紹介させていただいたページを参照いただき、世界に発信していきましょう。

なお、Facebookを利用して海外向けに情報発信している企業・ブランドを紹介するという趣旨から、トヨタ自動車や、ソニーなどの自動車、家電といった海外進出の歴史が長い企業の海外Facebookページは意図的にランキングから外しています。



関連記事





 

Comments are closed.