中国とfacebook

QE2による世界的な金余りによる資金の行き先としては、石油市場やBRICsを中心とした新興国などが挙げられていましたが、足元の米国IPO市場にも多くの資金が流れ込んでいたようです。

6月末のQE2終了に続いて、最近の米国債、欧州経済の不安に端を発した株式暴落の流れで、IPOバブルの崩壊が多くのメディアで指摘されています。

特に、これからfacebook、Groupon、Twitterなど本命と思われるソーシャルメディア系のIPOが予定されているなか投資家たちはIPOの時期などを含め再検討が求められています。

ちなみに、これまで報道されてきた各社の想定時価総額は以下の通りです。巨額ですね。(1ドル=77円で計算)

これらの想定時価総額は修正が必要だと思われますが、特にGrouponは秋にIPOを予定しておりSECに提出した上場計画に記載された営業利益などが一般的な手法で算出されていないと指摘され、再計算し営業赤字になるなど厳しいIPOとなることが予想されています。

実はfacebookの株は既にゴールドマンサックス主導で米国外の投資家に渡っており、少なくない株式が中国政府系投資ファンドに渡っているといわれています。その意図について、いわゆる”アラブの春”に危機感を感じた中国政府がfacebookへの影響力を確保するためではないかなどと言われていますが、議決権のない株式なため純粋な投資の意味合いが高いと思われます。

中国政府は米国債最大の引き受け先として米国経済政策への発言を強めていますが、米国への信頼が揺らいでいるうえに、今回の市場の変化を受けた結果、facebook株式を譲渡するなど(*)の決断を行うとすれば、facebookのIPO価格に大きな影響を与えるかもしれません。(*)株式取得条件にIPO前に株式を譲渡できる条項があるかは分かりません。

可能性は低いとされていますが、今週、バーナンキ議長がQE3を匂わせると状況は変わるかもしれません。しかし、もしそうなったとしても、単にバブルを延期させるだけのような気もしますが。

会社 想定時価総額(*1) 想定売り上げ(*2)
facebook 3兆8,500億円 1,540億円
Groupon 2兆3,100億円 549億円
Dropbox 7,700億円 77億円
Twitter 6,160億円 115億円
LinkedIn 6,000億円 372億円

(*1)LinkedInはIPO初日の時価総額
(*2)LinkedInは直近四半期の売り上げを4倍したもの

アップデート(2011年8月30日)
ソーシャルゲーム大手Zyngaはマーケットの低迷を鑑みてIPOを9月から11月に延期するようです。

Zynga To Delay IPO Because of Market Conditions

参考資料
Tech Bubble? Not Anymore.
Goldman Offering Clients a Chance to Invest in Facebook
Facebook’s Ad Revenue Hit $1.86B for 2010
ゴールドマン・サックス:Facebook株の米国内割り当て中止はメディア報道のせい
フェースブックと中国ファンドの相思相愛



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