FacebookがGoogleの主戦場(検索)に進出か
次から次へと機能拡張を繰り返し、Google+などのライバルが新機能を追加すれば、同様の機能をすかさず追加するFacebookですが、その検索機能に満足しているユーザーは多くはないでしょう。
Facebookは、資本・提携の関係から検索、地図、翻訳などの機能はGoogleではなくMicrosoftのサービスを利用しています。
その結果、これらの機能に関してはGoogleの機能・サービスになれたユーザーからすれば、不満が残るレベルになっています。
これまでFacebookは検索に重きを置いている様子はなく、独自開発するといった話もあまり聞こえてこなかったのですが、ビジネスウィーク誌がFacebookが独自検索を開発し検索市場に進出するのではという記事(Facebook Delves Deeper Into Search)を掲載しています。
その根拠は、CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏がFacebookにアップロードした写真の中のPC画面に見慣れないFacebook検索ボックスがあったこと、さらに元グーグルのLars Rasmussen氏が率いる約24人の検索チームがFacebook内に出来ていることにあるようです。
Facebook検索チームが目指しているのは、Facebook内のコンテンツ、ユーザーの投稿、写真、ビデオさらにはシェアした外部サイトのURLなどをもっと探しやすくすることのようですが、いいね!などのユーザー・アクションをページ・ランク的に利用する。すなわち多くのいいね!を獲得したウェブページは多くのユーザーにとって価値のあるページということで検索結果の上位に表示するということもあり得ると思います。
実は、Googleも同じようなことをやっておりGoogle+のユーザー行動を検索結果に反映させています。(参考:Google+”だけ”、Google検索結果に影響するという変更をめぐって大騒ぎ)
Googleは随分以前から、Googleの検索クローラーが辿りつけないFacebook内にコンテンツが増加していることに危機感をもっており、提携の可能性をものすごく積極的に探っていましたが、Facebookというよりは、Google対Microsoftの競争という感じの提携交渉となり、金額でMicrosoftが上回ったこともあり、未だにGoogleとFacebookは検索分野では相容れない状況にあります。(このあたりは日経BP社”フェイスブック 若き天才の野望”をお読みください)
そこで、Googleは独自のSNSとしてGoogle+をスタートさせ、検索アルゴリズムにSNS(Google+)上で作成されたコンテンツや友人の行動を反映させるようになりました。
しかし、課題はGoogle+があまり活用されておらず、肝心な元データの量が不足していることです。Google+は、昨年夏にスタートし既に9,000万人から1億人のユーザーがいるとされていますが、Facebookのユーザー数(8億5,000万人)に比べると大きく見劣りしますし、実際に常日頃利用しているユーザー数、生み出されるコンテンツ量という点で見ると、さらに大きな差があることでしょう。
データ量が多い分、Facebookが優位か
つまりGoogleとFacebookは同じアイデアの検索システムを構築しようとしているのですが、利用できるデータが質、量ともにFacebookが凌駕していることになります。
もちろん検索システムはデータ量だけでなく、きめ細かいアルゴリズムが重要となってきますので、Facebook検索チーム次第だと思いますが、うまくデータを活用できればもはや世界の検索マーケットをGoogleが独占しているという構図を動かすことができるかも知れません。
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