facebookは、今月に入り友達を自動分別するスマートリストや、ポスト時に公開範囲、場所、誰と一緒かなどの情報を追加できる機能の拡張を行って来ました。これらの機能は、Google+と同様の機能をfacebookに追加することで、Google+へユーザーが流出することを防ぐことを目的にしていると考えられ、ニューズウィークも”パクリの達人、フェースブック:Great Social Network Streal”という記事で揶揄しました。

しかし、facebookはモノマネだけではありませんでした。

f8でfacebookはプロフィールを一新し、”タイムライン”という名前で、ユーザーのデジタルスクラップブックとして生まれ変わることを発表しました。

タイムラインという名前が表すように、facebook上に投稿された写真、映像、訪れた場所(位置情報、誰と行ったのか)などの情報を時系列で遡ることが可能になります。

タイムラインは、今後数週間のうちにサービス開始するということですが、今すぐ試す方法もあるようです。詳しくは、How To Enable Facebook Timeline Right This Secondを参照ください。

facebookタイムラインはこんな感じ

タイムラインがどのようなものなのかは、facebookが公開した動画でイメージすることができます。ここでは画像化し時系列に並べることでタイムライン機能を紹介したいと思います。(現時点ではタイムラインはサービスインしておらず、あくまで映像からの情報なので実際の機能と異なる可能性があることを了解ください)

Andy Sparksは1974年8月14日に生まれました
facebook タイムライン1

お母さんに愛され。
facebook タイムライン2

すくすくと成長をし
facebook タイムライン3

大学も無事に卒業しました
facebook タイムライン4

独身から
facebook タイムライン6

交際、結婚をして
facebook タイムライン5

素敵な思い出が沢山できました
facebook タイムライン7

ハネムーンはナイアガラの滝でした
facebook タイムライン9

そして、待望の赤ちゃんが生まれました!
facebook タイムライン10

時は流れ
facebook タイムライン11

可愛い女の子に育ちました
facebook タイムライン12

家族や友達との思い出は写真や動画、位置情報としてfacebookにどんどん溜まっていきました
facebook タイムライン12

そして、facebookタイムラインを見れば過去から現在まで”あなたの全てが分かります”

facebook タイムライン14

facebook公式動画はこちらで視聴できます

タイムラインは、素晴らしい機能なのか、それとも恐ろしい機能なのか

これからサービスが開始されるに連れてタイムラインの詳細はわかってくると思いますが、動画を見る限り”便利だけど、ちょっと怖いな”という印象を持ちました。Techcrunchも” a crazy (and kind of creepy) -狂ってるし、ちょっと気味が悪い”と表現しています。

もちろん、この動画はコンセプトを伝えることを目的としており、生まれた時からfacebookを利用している成人は存在していないので、最大でもfacebookがサービスを開始した2004年からの7年間の情報だけが対象だと思いますが、それでも、人間、振り返りたくない過去は誰でもあると思います。もし、タイムラインが投稿した全ての情報を機械的に並べるだけだとしたら、多くのユーザーが反発することでしょう。(おそらく、編集権限はユーザーに与えられると思いますが)

しかし、編集するのはめんどくさいと思うユーザーは沢山いると思います。

結果、facebookに投稿する情報は、ますます”自分の輝かしい一面”もしくは”あまり意味のないこと(お昼ごはんなにを食べたなど)”に限定していくことになる可能性があると思います。こうなるとお互い(ユーザーもfacebookも)に不幸だなと危惧します。

facebookの歴史は、ユーザーのプライバシーをめぐる論争の歴史でもありました。今回のタイムライン機能も、新たな議論を呼ぶような気がします。ただ、facebookはこれまでも(議論があるでしょうが)、ユーザの声を聞き修正を加え、なんとかプライバシーと機能のバランスをとってきたと思います。タイムラインも、ユーザーのフィードバックを尊重し、よいサービスに育てばいいと思います。

f8で発表された情報
→ facebookユーザーが8億人に到達



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