Pinterest

サイトの運営者ならお分かりでしょうが、トップページに来るユーザーは年々、減少しており、グーグルやヤフーなどの検索エンジン、価格.comなどの比較サイト、最近であれば、ツイッターやFacebookを経由して、直接、個別ページにやって来ます。

流入元としては依然とし検索エンジンが主で、Facebook、Twitterなどソーシャルメディアは話題になっているから無視はできないけれど、どうもオンラインの売上に直結しないと感じているショッピングサイトの運営者の方に、ちょっと気になるソーシャルメディアが話題となっています。

それが、モノ(関心)を中心としたビジュアル系ソーシャルメディア「Pinterest」です。

Pinterestが、どうしてお客様をサイトに連れてくるかを紹介するにあたって、まずPinterestとはどのようなソーシャルメディアなのかを簡単に紹介したいと思います。

Pinterestとは モノ(関心)でつながるソーシャルメディア

Facebookが人、Twitterが情報を中心につながるソーシャルメディアだとすれば、Pinterestはモノを中心とした興味でつながるソーシャルメディアです。
家具や、建築物、書籍など自分の興味分野を選択すると、他のユーザーがアップロードしたモノに関する情報がカタログのように掲示板にピン止めされたようなデザインで表示されます。

関心(Interest)を持ったモノにピン(pin)をするということで、Pinterestと名付けたのでしょう。(たぶん)

→ Pinterest

Pinterest

また、贈り物を探している場合は予算を指定すると、その価格帯の素敵な贈り物を一覧で表示してくれます。

Pinerestギフト一覧

つまり、気に入ったモノを中心につながるので、結果として同じような興味をもった他のユーザーのお気に入りのグッズなどをついついクリックして、ショッピングサイトに行ってしまうという仕組みになっています。

Pinterestがショッピングサイトへお客様を連れてくる

Pinterestが注目されているのは、ソーシャルメディアは、なかなかビジネスに貢献しにくいと言われる中、Pinterestを経由してショッピングサイトを訪れるユーザーが急増しているからです。

例えば、5つの有名アパレル・ショッポングサイトへPinterestから来たユーザー数は過去6ヶ月間で約4倍になっているそうです。

Pinterestがつれてきたお客様データ

さらに、Shareaholicが行ったリファラー調査(*)によると、Pinterestからサイトを訪れたユーザーは3.6%とツイッター(3.5%)とほぼ同数になっています。

Pinterest

また、ここ数ヶ月でPinterestのユーザーは急増しており、2011年9月と比べると2011年12月の時点で751万人と4倍になっています。

Pinterestユーザー数

Pinterestのユーザーの58%が女性であることもショッピングサイトとの親和性の高さに関係していると思います。ただし、日本ではFacebookの男女比率はだいたい3対1、つまり男性75%、女性25%くらいかと思いますが、アメリカではFacebookでも女性ユーザーのほうが多いので、Pinterestが特別、女性に人気なソーシャルメディアというわけではありません。

日本ではまだまだ、アメリカでもこれから

お客さんを連れてくるソーシャルメディアは、多くのオンライン・ショッポイングサイト・オーナーが待ち望んでいるはずです。しかし、Pinterestは、アメリカでもFacebook、Twitterに比べるとまだまだ利用者は限られています。ましては、日本でPinterestを利用しているユーザーはアーリアダプター(新しいものを試してみる感度の高い一部のユーザー)に限られているのが現状です。

アメリカでも、小売アカウントのフォローも増えているようですが、1位のHGTVでも8,000人程度と、まだまだこれからという感じのようです。

Pinterestショッピングサイト

また、モノを中心としたソーシャルメディアは結構、流行っており、あまりに酷似しすぎて冗談かと思うPinspireから、日本発のサービスSumallyなど数多く存在します。

Sumally(サマリー)はユーザビリティがよく順調にユーザーを増やしているようですし、是非、日本発のソーシャルメディアとして海外でも普及してほしいと思っています。

というわけで、Pinterestはこれまでのソーシャルメディアよりショッピングに直結しやすい傾向をもっているものの、ライバルは多く、ユーザー数もまだまだこれからというのが現状です。

ただ、FacebookやTwitterもそのような時期は当然ありましたので、興味のある方ははじめてみても損はないかと思います。

*リファラー調査:サイトを訪れる前に、ユーザーが見ていたページをリファラーといいます。例えば、グーグル検索からアマゾンの商品ページに来たユーザーのリファラーはグーグルになります。

(参考記事)
Pinterest Becomes Top Traffic Driver for Retailers
Pinterest Drives More Referral Traffic Than Google Plus, YouTube and LinkedIn Combined



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